親子de絵本「じっとみて。」横浜みなとみらい編
日時 : 2015.8.22 13:30~15:30
会場 : 横浜みなとみらい(日本丸メモリアルパーク第3教室)
講師 : 江角 実恵 & 八木知美
人数 : 10名
(大人5名、6歳1名、小学2年生2名、中学2年生2名)
目標:
自分の内面をじっとみて、
イマジネーションを最大限に稼働させ、
自分について考えた絵本を作成する。
過去、現在、未来と時空を超え、
自分の心の中深くに思いを巡らせ、自分についてじっくり考える。
思考のプロセスや結果を絵と文章で、カタチにする。
自分の個性や魅力を確認したり、発見することで、しっかりと自己肯定感を持ち、
かけがえのない自分の存在意義を見出す。
これまで抱えていた自分に対するマイナスイメージを払拭・浄化し、デフォルト値に戻す。
体の中から未来に向かう力(目標や夢、希望)がわき出すことを実感する。
他者の思考のカタチにも触れることで、多様な価値観を共有する。
自分の良い面、他者の良い面を共有し、お互いに認め合う。
作成した絵本は自分の著書となり、自信の証となる。
show and tellでは、即興で、自分なりに工夫して発表することができる。
内容
●絵本のストーリーの説明と作成方法の説明
●ウォーミングアップ
背筋を伸ばし、呼吸に耳をすませながら、深呼吸を3回する。
次に、補色残像を体験する。
(ワークブックの表紙に描かれた青色のモチーフ(ムッシュミエールカルダモン)を20秒間じっとみて、裏表紙の白い面に目をうつし、残像効果を楽しむ)
●たね、はっけん!のページ、作成開始
(1. もしも、自分が種だとしたら、どんな種でしょう。
心の中をじっとみて、絵をかいてみましょう。
タネは、自分の原点であり、本質を意味します。)
(2. 絵が描けたら、右の上のページに
特徴を文章で書いてみましょう)
(3. お互いに絵本を交換して、感想を書いてもらいましょう)
●たねと同じように、次のページを作成!
(1. 芽;あなたの芽はどんな芽でしょうか?
芽は、生命力の象徴であり、新しい社会へ出て行く自分のスタイルです。)
(2. 栄養:芽が育つためには太陽や水や土など栄養が必要です、あなたが成長するためには何が一番必要ですか?
栄養は、感謝であり、支援を意味します。)
(3. 花:いよいよ花が咲きました。最高の時がやってきました。あなたにとっての最高に幸せな状態をイメージしてみましょう。
花は、夢や憧れ、目標や理想を意味します。)
(4. 新しい種:花はやがて枯れてしまいます。でも、新しい種や実をつけます。あなたは今度、どんな種になりたいですか?
新しいタネは、未来への意思表示であり、約束となります。)
●全ページができた人から、作者プロフィール等を記入して完成させる。
●発表
希望者がみんなの前で発表する。小さい子で必要な場合は、ティーチャーがサポートする。
絵への思い、エピソードなどまじえながら自由に発表する。
事例①(自分の描いた絵にびっくりした中学生女子)
こんな絵を自分がかくなんて!
終始無愛想な中学生。しかし、とても集中して内面にフォーカスした作品を仕上げました。
左は、タネのシーン。
もやもやは、思春期の心模様でしょうか。
自分とは何ぞや?の本質が、もやもやから発する光(希望)として、特徴的に描かれています。
この説明のつかない悶々とした希望は、いつしか誰かの幸せへの願い(花のシーン)となり、そして、多様な可能性を秘めた自分自身へ発展していきます。
☆中2女子の電子書籍をはこちらから
自分がこんな絵を描くなんて思ってもなかったので、自分でもびっくりした!と感想にあるように、もやもやが可視化され、まんざらでもない自分を確認できたことに驚いたのではないでしょうか。
特に花のシーンで、同じ中学2年生男子からの感想が「いろいろでいっぱいの葉っぱだね。力がわいてくるよ。」というエールは、とても嬉しい。
●ブログにて紹介しました(☆)
事例②(旅ガラス現象にびっくりした中学生男子)
感想を求めにきた小学生の行動力にビックリして、
思わずカメラを出した息子(中学2年生男子)
自分の絵に感想を書いてほしい!
この思いの強さは、自ら席を立ち上がり、新たな他者を求めて旅する旅ガラスさながらですが、小学2年生の女子が、中学2年生の男子のパパに感想を求めてやってきました。
この行動力に驚いた中学生は、この現場を撮影しようと自分のカメラを持ち出してきました。
中学生本人の行動力も見事です。
感想を書いてほしくて、様子をうかがう小学2年生女子
事例③
誰の真似でもない自分への予感(芽のシーン)22歳男性
本質であるタネから社会との関わり方をイメージした芽のシーン。
【以下本人コメント】
魚として生まれ、他の魚たちと同じように海流に流されていくが、自分の好きなように泳ぐ色も形もとりどりの魚たちにあこがれる。
自分の個性を包み隠して他に紛れ込むように出てきた芽は、意志もなく大勢に流されています。この没個性のイメージとは裏腹に、自分らしくありたいという強い意識が憧れとして強烈に刻まれました。
花のシーン(右)では。海流を抜け、
仲間と飛び出し、新しい世界を目指すイメージが
描かれており、
未来へのコミットメントが表現されました。
アンケート
(10人回収/10人)1. 絵本制作の率直な感想をお聞かせください。
1.とてもたのしかった | 8 | 80% |
2.たのしかった | 2 | 20% |
3.ふつう | 0 | 0% |
4.楽しくなかった | 0 | 0% |
2. 自分自身についてじっくりと考えることはできましたか?
1.とても | 7 | 70% |
2.少し | 2 | 20% |
3.どちらともいえない | 1 |
10% |
4.まったくできなかった | 0 | 0% |
3. 制作を通じて、自己肯定感(「いいな!じぶん」)は、感じられましたか?
1.とても | 7 | 35% |
2.少し | 3 | 60% |
3.どちらともいえない | 0 |
5% |
4.まったく感じられなかった | 0 | 0% |
4. 様々な価値観を受け入れる機会となりましたか?
1.とても | 8 | 80% |
2.少し | 2 | 20% |
3.どちらともいえない | 0 |
5% |
4.ならなかった | 0 | 0% |
3. その他、どのようなことでも感じたことを自由にお書きください。
・1ページ1ページのテーマでも、人によってとらえ方が違い、発表の時にとても勉強になった。
・自分のやっていること、役割が実感できた。集中する時間がとてもよかった。 ・我が子の絵本を見て、これまでになく個性を感じました。 ・特になし(中2息子) ・教材・コンテンツ・ファシリテーション、全て良かったです。 アドラーのブームで自己・他者肯定が啓蒙されているので、 このようなワークショップで様々な世代に浸透すればいいと思います。(40代パパ)
・匿名の掲示板等では、人間をたたく等、心の醜い部分ばかりが見えるが、 |