「じっとみて。」親子de絵本制作ワークショップ in 横浜市開港記念会館
日時 : 2016.5.28(土)13:30~16:20(開場13:15)
会場 : 横浜市開港記念会館
講師 : 江角実恵、八木知美
人数 : 13名(こども8名、大人5名)
目標:
1)自分の内面を全力でじっとみて、イマジネーションを最大限に稼働させ、
自分について考えた絵本を作成する。
2)他者と絵本を交換し、感想を書き合って、積極的に交流する。
(全ワークショップ共通)
過去、現在、未来と時空を超え、自分の心の中深くに思いを巡らせ、自分についてじっくり考えることができる。
思考のプロセスや結果を絵と文章で、カタチにすることができる。
自分の個性や魅力を確認したり、発見することで、しっかりと自己肯定感を持ち、かけがえのない自分の存在意義を見出す。
これまで抱えていた自分に対するマイナスイメージを払拭・浄化し、デフォルト値に戻す。
体の中から未来に向かう力(目標や夢、希望)がわき出すことを実感する
他者の思考のカタチにも触れることで、多様な価値観を共有する。
自分の良い面、他者の良い面を共有し、お互いに認め合う。
作成した絵本は自分の著書となり、自信の証となる。
show and tellでは、即興で、自分なりに工夫して発表することができる。
内容
●ウォーミングアップ
・カラーブリージング「色の呼吸法」
好きな色、気になる色を決め、その色を吸い込む気持ちで、5回深呼吸しました。
・補色残像を体験する。
①絵本の表紙に描かれた青色のモチーフ(ムッシュ ミエール カルダモン)のホクロを20秒間じっとみる。
②裏表紙の白い面に目をうつし、白いモチーフのホクロをじっと見る。
こうして、残像効果を体験。不思議な体験を楽しみました。
●作者の欄に名前を記入
じっとみて。みらい育いよいよ絵本制作の始まりです。
まず、好きな色で絵本に名前を記入しました。
●たね、はっけん!のページ、作成開始
(1. もしも、自分をタネにたとえるなら、どんなタネでしょう。心の中をじっとみて、描いてみましょう)
(2. 絵が描けたら、右の上のページに特徴を文章で書いてみましょう)
(3. お互いに絵本を交換して、感想を書いてもらいましょう)
みんな真剣に自分のイメージを描いています。
●たねと同じように、次のページを作成!
(1. 芽;種から芽がでます。あなたの芽はどんな芽になると思いますか?)
(2. 栄養:芽が育つためには太陽や水や土など栄養が必要です、あなたが成長するために必要なものは何ですか?)
(3. 花:いよいよ花が咲きました。最高の時がやってきました。あなたにとっての一番幸せな状態をイメージしてみましょう。)
(4. 新しい種:やがて花は新しい種や実をつけます。未来へつないでいきたいあなたの種をイメージしてみましょう。)
大人も子供も「旅ガラス現象」
みんな自分の力でつかんだイメージを夢中で描きました。
全力を振り絞って描いた絵だから、大好きな人に感想を書いてもらいたい。一人でも多くの人から感想をもらいたい。そんな思いがグループワークの枠を飛び越えて自発的な行動を呼び起こします。
右の写真は、そんな一コマ。大人も子供も積極的にコミュニケーションを楽しみにしました。7歳の女の子は、自分の絵本の感想コーナーのすべての行を埋め尽くすほど、交流していました。
子どもたちは旅に出た先で、絵本を交換し、積極的に感想を書きました。
感想をもらうことは何より嬉しい。それは、感想を書いてあげることで得られる喜びであり、心の報酬なのかもしれません。
●全ページができた人から、作者プロフィール等を記入して完成させる。
●発表タイム(Show & Tell)
発表したい人!と問いかけると、勢いよく手をあげる子供たち。
一番好きなページを1ページだけ選んで発表してね。というお願いも、全部発表したいーーー!の声が上がり、希望者は全ページの発表となりました。
みんな発表には興味津々。感想を書き合って内容を共有していますが、絵にまつわるエピソードはとても愉快で楽しく、真剣に聞くことができました。
優しすぎる感想をもらったママ、感動!
手があると、水をあげてくれるね。2年生男子より
ママは、自分にとって何が栄養なのかを考えた時、大きな手が心に浮かびました。
いつも届くところにある。
つないだり、ゆびさして同じ方を見たりできる。
つないでと言ってくれる。
悲しいときもへこたれそうな時も、
いつも自分をサポートしてくれるすぐそばの手。
娘の手ですね。
そして、つないでと言ってくれる、
自分を頼ってくれることが嬉しい!
そんな気持ちがあわられているようです。
このシーンに小学2年の男の子が書いた感想が
手があると、水をあげてくれるね。
というものでした。
ママが子育てで頑張ってきたことへの全肯定に聞こえます。
素敵な感性を持つ男の子の感想は、子育で頑張るママへの賞賛のような気がして
その場はたちまち、特別な空気に包まれました。
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淋しい未来のタネ。
子供たちも大きくなって、自立して。。。
その時私はもういないのかもしれないと思うと
寂寥感に襲われてしまいました。
2人の可愛い娘たちと一緒に参加してくれたパパ。
最後のシーン、未来のタネをイメージした時
とても淋しい思いにかられたそうです。
そのコメントは、
みんなのしあわせをみまもってるかんじ。
いままでの思い出やきおくを大切にしながら
じっとときをまってるかんじ。
様々な記憶が彩豊かなタネのイメージとして存在する一方で、
でも、とても小さくて控えめなタネ。
とても淋しい気持ちになって、大きく描けなかった。
そんな思いを披露してくださいました。
アンケート
(13人回収/13人)1. 絵本制作の率直な感想をお聞かせください。
1.とてもたのしかった | 11 | 85% |
2.たのしかった | 1 | 8% |
3.ふつう | 1 | 8% |
4.楽しくなかった | 0 | 0% |
2. 自分自身についてじっくりと考えることはできましたか?
1.とても | 10 | 77% |
2.少し | 3 | 23% |
3.どちらともいえない | 0 |
0% |
4.まったくできなかった | 0 | 0% |
3. 制作を通じて、自己肯定感(「いいな!じぶん」)は、感じられましたか?
1.とても | 8 | 62% |
2.少し | 3 | 23% |
3.どちらともいえない | 2 |
15% |
4.まったく感じられなかった | 0 | 0% |
5.その他 | 0 | 6% |
4. 様々な価値観を受け入れる機会となりましたか?
1.とても | 11 | 85% |
2.少し | 2 | 15% |
3.どちらともいえない | 0 |
0% |
4.まったくならなかった | 0 | 0% |
3. その他、どのようなことでも感じたことを自由にお書きください。
・自分に対して、さみしい、足りてないイメージが出て来るかと思っていたが、意外と満ち足りた感覚を味わいました。(50代ママ) ・予想以上に自分が入り込んで描くことが出来ました。 ・子供達と一緒にできたことがよかったです。子供のすばらしい可能性を感じることができました。 ・ふだん見ることができない子供の心を垣間見れました。 ・えほんがとってもすきになりました。 |