メタファー・メソッドについて
みらい育「じっとみて。」ワークは、メタファー・メソッドを使用しています。
メタファーとは、隠喩、暗喩のことで、比喩の一つです。
ワークブックでは、自分自身を以下のメタファー
種→芽→太陽(栄養)→花→次の種
にたとえて絵と文章で表現するスタイルをとっています。
下絵は、ゲーテが見つけた不思議な色【じっとみて。】の絵本で表現したメタファーです。
この表現方法を使うと、自分の内面をみつめるための思考を助けてくれます。
もしも、メタファーなしで、まっすぐに自分の心をみつめようとしても
何を手がかりに、どこからとらえればいいのか難しい上に、
ちょっと恥ずかしい気持ちや隠したくなる気持ちを否定できません。
でも、メタファーにすることで、気持ちのバリヤーは外れます。
それは、まさに自分のことなのに、
「種」や「花」といった 自分と距離のある存在としてとらえることができるからです。
生身の自分を安全な場所に保護した上で思考できる方法なのです。
このワークは、解放された気持ちがベースになっていますから
真実の自分の個性や魅力を出しやすいという特徴を持っています。
今まで気づかなかった自分の本質や
うすうすわかっていたけれどクリアになった考え方など
自分の描いた絵や文が物語ってくれます。
自己肯定絵本というひとつの客観的になった自分自身の心象風景は
「いいね!自分!」「なかなかやるね!自分!」という肯定感を
呼び出してくれます。
存在意義や自己肯定のスタンスの基盤がここにあるのです。
I'm OK!!!!
メタファー・メソッドは、自己肯定をスムーズに行う手法です。
教育論文より抜粋
メタファーは、思考の手助けをするツールであると同時に、イメージをより豊かに膨らませる効果もあります。
以下、教育論文「自分の内面をじっとみて、自己肯定することで、真の未来力を育てる方法」2013.7より抜粋。
たとえば、男性が女性に愛を告白するという状況を例にとって考えてみたい。
鉄男は、「僕はあなたが大好きです。愛しています。」とストレートに表現した。彼女は恥ずかしそうに受け入れる。「私は愛されているんだわ、すごく嬉しい!!」と心がはずむ。
一方、良雄は「これが僕の気持ちです。どうか受け取って下さい」と深紅のバラを渡した。好きとか愛しているとかの言葉はなかったが、彼女は「私は愛されているんだわ、すごく嬉しい!!(ここまでは同じ)彼はこのバラを手に入れるために、花屋さんに行き、どの花にしようか選び、ラッピングの時間そこに佇み、ここまでの道のりはバラと一緒だったんだわ。どんな思いでバラを持っていたのかしら?愛おしい人!!」とストーリーが流れ出す。彼が彼女を愛する気持ちは鉄男も良雄もまったく同じだが、深紅のバラというメタファーを介することで、彼女はより深く彼の真実の愛を理解することができたのである。メタファーには、イメージをふくらませ、より深く理解できる要素があると言えるだろう。